グリストラップ清掃・維持管理


グリストラップの維持管理には、いくつか方法があります。

ただし、どれも、万能とは言えず、グリストラップが、もともと過酷な条件下にあることと、設置されている建物の規模や業種によって、貯留する汚れの様子が、千差万別であることが大きな課題といえます。

したがって、グリストラップの管理と言っても、この方法で万事解決という、夢のような方法は存在せず、考えられるいくつかの右方法を、組み合わせて実施していくことが重要となります。グリストラップ自体は自浄能力を持っていません。定期的な清掃は、不可欠なのです。


<方法1>手作業による清掃(作業費は、容量・水質等により異なります。)

 何といっても、基本は、手作業による方法です。
 手作業により、浮上油を回収し、沈殿しているヘドロをすくい取り、ゴミかごを洗浄します。ただし、これは、悪臭の中での作業となりますので、かなり、きつい作業であることを、覚悟しておかなければなりません。

弊社で請け負う作業は、清掃作業までで、廃棄物処理は含まれていません。作業の際に使用した養生シート等は持ち帰りますが、グリストラップから、すくい取った油、沈殿物、ゴミかごのゴミについては、お客様から、廃棄物の収集運搬等の許可業者にご依頼ください。


<方法2>機械式自動清掃機「サイクロンZ」(本体価格 \1,200,000(税別・リース可)工事費・試運転費等別途)

 手作業による清掃を自動化し、タイマー設定により、店の営業時間外に、槽内を攪拌し、ポンプで汲み上げ、分離装置で、油・スカムを分離し、浄化した排水を、グリストラップに環流する装置があります。

ただし、この装置も万能ではなく、ラードなど、固化しやすい油の場合には、装置の各部に油が固着し、装置が正常に働かない場合があります。特に、寒冷地で屋外設置型のグリストラップの場合には、うまくいかない場合が多いと言えます。また、比較的簡単な作業ではありますが、「自動」とは言いつつも、フィルターの交換や油回収容器の取り替え、装置の洗浄等、装置に関する毎日のお手入れは必須です。また、野菜に付着していた砂など、重いものは、吸い上げられませんので、そのようなものを多く含む排水の場合、年1回〜数回、手作業による清掃か、全量汲み取りによる清掃が必要となります。

日常排出される回収油、回収スカム、フィルター等の廃棄物の収集運搬等の許可業者にご依頼ください。


<方法3>バイオ式(毎月料金 1ヶ所につき2〜3万円程度。設置台数等、条件により異なります。)

 「ユニバースクリーンシステム」は、ホテルやレストランの業務用厨房のグリーストラップの動植物性油脂などを強力バイオ製剤で分解し、排水管の詰まりや悪臭等を防止するシステムです。使用するバイオ製剤は、米国バイオロジックス社製のUCS5XFで、8種類のバクテリアを相乗的に配合した最新の生物工学的製品で、人体に全く無害であり、二次公害を引き起こす心配はありません。バイオ製剤は、乾電池式自動注入器により毎日自動注入されますので、お客 様の手数はかかりません。バイオ製剤の補給やメンテナンスは、毎月1回行うシステムです。
 ただし、これもまた、万能ではなく、調理場で使う、漂白剤やその他の消毒剤に弱く、また、容量の小さなグリストラップの場合、槽内に排水が滞留する時間が短く、十分に微生物が働かないことが多いのが欠点です。
 悪臭の低減については、かなり良い効果がでる場合が多いですが、油分やヘドロを分解するところまでには、至らないのが実状です。手作業による清掃、機械式清掃、油吸着材など、その他の方法と併用すると効果的でしょう。

<方法4>オイルキャッチ・スカムセーブシステム

もともとは、手作業による清掃作業を、省力化するために開発されたシステムです。排水の入り口に、専用の金具を装着し、その金具に、スカムセーブネットを取り付けます。2槽目には、油吸着材を浮かべておき、浮上油を吸着処理します。
状況にもよりますが、1週間〜1ヶ月間(場合によっては、数日)の頻度で、ネットと吸着材を交換します。この方法ですと、ネットがありますので、ゴミかごの清掃は不要となります。ネットは、耐久性・伸縮性に富んだ特殊なもので、伸びることにより、目詰まりすることが、ほとんどありません。バイオ式と併用することで、悪臭防止、清掃作業の省力化はかられ、効果的です。交換作業は、委託いただく場合もありますが、ご自身で実施されることも可能です。

このシステムから生じる、ごみ、ネット、使用済みの吸着材等は、廃棄物の収集運搬等の許可業者にご依頼ください。

オイルキャッチ・スカムセーブシステム資料(PDF)


 弊社では、主に、以上4種の維持管理法をご提案しています。1つの方法だけで、万事解決という事例は少ないのが実状ですが、あくまで、まじめに、グリストラップの維持管理を考えています。いずれの方法によるとしても、ゴミ処理等、お客様のご理解とご協力が不可欠です。対処法の組み合わせ等につきましては、ご契約前に、現場の状況に即して、試験等を実施し、最適最良の方法をご提案させていただきます。

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